「いいじゃんいいじゃん。なぁ、神楽。あのロボット、何て言うんだ?」
「エヴァっていうんだ。」
「武器は?必殺技はぁ?」
「武器は色々あるよ。必殺技なんてもんはないよ。」
シンイチが無難に答えてるとそのたびに歓声があがる。
そんなシンイチを、トウジは黙って見つめていた。
第七話「日常の楽しさ 後編」
シュウジ
「おい、転校生。」
トウジがシンイチに声をかける。
「なにかよう?」
「ちょっと屋上まで来てくれんか。」
「・・・別にここでいいんだけど・・・?」
「い、いやお前がよくても、わしがちょっとな...頼むで屋上来てくれへんか?」
「まぁいいけど...(トウジの妹のことかな?)」
〜〜〜屋上〜〜〜
「で、話って一体?」
「転校生、お前が例のロボットのパイロットって言う噂は本当なんか?」
トウジがシンイチに質問する。
屋上の影には先ほど寝ていたキョウとシンジが隠れて見ていた。
某眼鏡少年もだが・・・
「うん、一応そうだよ。」
「そうか...」
「...? なんかあったの?」
「いや、妹がな。お前に会ってみたいて聞かないんや。」
「妹?君の妹に何かしてあげた?」
「(おかしいな、トウジの妹は俺の指示(操り)で保安部に助けさせたはずなんだが・・・)」
キョウの術により助けたはずだ。
前回シンイチの記憶でトウジの妹が怪我をしたということで事前に対処していたのだ。
「この前、化け物が来たとき、ワイの妹はシェルターに入るのが遅れたんや。
そして、戦いが始まるっちゅう前にネルフの保安部ってとこに助けられたんや。
そこで妹は聞いたんや、これを指示したのはパイロットやて。
おかげで幸い怪我はほとんどなし。嬉しいこと限りなしやと思ってな。
ワイからも礼を言いたいし、妹も会いたいって言ってる、ちゅうことや。
そうゆうことやから会ってくれへんか?」
トウジがシンイチにそういった。
シンイチは前回助けられなかったトウジの妹を助けられたので内心凄く喜んでいた。
「うん、まあいいけど。」
「ほんまか!?おおきに、そのうち、家に呼ぶからな。そんときに会ってくれ。」
「(なるほど・・・そういうことか・・・)」
キョウは一人納得していた。
<ネルフ本部発令所>
学校の後、三人はネルフに来ていた。
あの後トウジと隠れていたケンスケと三人は友達になった。
放課後遊ぶということになったがキョウ達には用事があったのでだめ、ということになった。
で、今ミサトの案内をうけているというわけだ。
発令所には主要なスタッフが集合していた。
「ここのメインスタッフを紹介するわね。
彼は私の副官の日向君」
「宜しく、僕は日向マコト。作戦部所属で葛城さんの補佐が主な仕事だ。」
「それでそっちが青葉君」
「俺は青葉シゲル。副司令の部下で主な仕事は通信や情報解析。趣味はギターだ。宜しくな」
「それで彼女がマヤちゃん」
「初めまして伊吹マヤです。技術部所属で技術面のオペレートが主な仕事よ。これから宜しくね」
順々に挨拶をするオペレーターの面々。
「それじゃあ三人も自己紹介してくれる」
「はい。皆さん初めまして、神楽シンイチです。この度フォースチルドレンとしてアメリカ支部から来ました。
長いお付き合いになるかと思いますので宜しくお願いします。
趣味はチェロと音楽鑑賞、特技は家事一般かな。
ネルフ本部技術部二課所属参号機専属パイロット、フォースチルドレン神楽シンイチ二尉となりました。」
結構重大なことを軽く言う。
「じゃあ次は俺ね。どうも神楽キョウです。
シンイチの兄で同じくアメリカ支部から来ました。
趣味は映画鑑賞、特技は術。
術ってのはシンイチがエヴァに乗っていた時に使ってたものだよ。
ネルフ本部技術部二課部長、兼保安部部長、兼特殊監察部部長、神楽キョウ一佐となりました。
まぁ、よろしく。」
「初めまして、碇シンジです。よろしくお願いします。」
「え?シンジ君サードチルドレンでしょ?」
ミサトがシンジに疑問を投げかける。
「え、違いますよ。」
「シンジはサードチルドレンじゃあないよ。
契約もしていないしネルフが勝手に言ってることだし。」
「な、なに言ってんのよ!人類の命がかかってんのよ!!」
ミサトが叫ぶ。
「人類の命運なんて皆ピンと来ませんよ、それこそつい最近までその事実を知らないシンジは
なお更です。
それに徴兵制は取らせません。それをおこなった場合は実力で排除します。
エヴァに乗るということは命を懸けるということを忘れないでください。」
キョウが静かに言った。
そう、エヴァに乗るということは命をかけて戦うのと同じだ。
いくら他の人のサポートがあったとしてもそれは所詮他人事なのだ。
実際に戦ったことのある人しかわからないのだ。
「「「・・・・」」」
皆は何も言えなかった。
キョウの言っていることがわかるから何もいえないのだ。
「それではこれから起動実験を始めます。シンイチ君はミサトに案内してもらって、マヤ行くわよ」
リツコが言った。
予定していた実験を止めるわけにもいかないので始まった。
エヴァについてのレクチャーの後、シンクロ実験が行われている。
「第一次接続開始」
「エントリープラグ、注水」
モニターに映るプラグの足下からLCLが注水され、勢い良くプラグ内を満たしてゆく。
「主電源接続」
「全回路動力伝達」
「了解」
「第二次コンタクトに入ります。A10神経接続異常なし」
「思考形態は日本語を基礎原則としてフィックス」
「初期コンタクト問題なし」
「双方向回線開きます」
「シンクロ率、61.4%。ハーモニクス、全て正常位置。エヴァ初号機起動します」
「やっぱり偶然じゃなかったのね。」
「そうね、大したものだわ」
『シンイチ君、どう』
「特に問題有りませんけど。もう終わりですか?」
『続けてATフィールドの展開実験を行うわ』
「ATフィールド?」
『使徒も使用する一種のバリアよ。
同じフィールドによって使徒のそれを打ち消す事が出来るわ。
エヴァが使徒に対する唯一の対抗手段たる所以よ』
「それでどうするんです?」
『壁をイメージしてちょうだい。相手に対する拒絶がATフィールドを形成すると推察されているわ
それにあなたは既にATフィールドを形成したことがあるのよ。』
「了解」
初号機の目の前にオレンジ色をした壁が現れる。
『初号機、ATフィールドを展開しました。』
『凄いわね』
「リツコさん、ちょっと試して良いですか?」
『何をするつもり』
「ちょっと術を試してみたいんですけど」
『構わないわ。興味深いデータも取れそうだし』
『初号機の右手にエネルギー反応。』
["炎術"火炎激烈掌]
右手の拳に炎が纏っている。
『こんな事が可能とわね。マヤ、データを取りこぼさないようにね』
『実に興味深いデータだわ。マヤ、今日は泊まり込みで調査するわよ』
『先輩、私もですか』
『当然よ』
「リツコさん、もうあがっても良いですか?」
『そうね、あがってくれるかしら。これから本部を案内するからもう一度発令所に来てちょうだい』
「了解。」
この後三人はネルフ本部をまわった。
三人は家に帰ってきた。
「はあ〜〜、今日は疲れたな〜〜。」
キョウがソファになだれ込むように座る。
「僕のほうが疲れたよ、エヴァのシンクロテストもあったし・・・。」
シンイチも同じようだ。
「今日は出前にしよう、俺、寿司に一票。」
キョウの提案にシンイチもシンジも反対しなかった。
さすがに夕食を作るのがめんどくさかったようだ。
その後、順番に風呂に入り眠りに着く。
シンジはこの先のことを考えていた。
「(こんなにも楽しいことは今まで無かった。
キョウもシンイチも僕のことを慕ってくれてる。
今日トウジとケンスケという友達も出来た。
・・・僕はエヴァに乗ったほうがいいんだろうか。
キョウは僕にそのことについては良く考えろって言っていた。
時間がないとも・・・。
僕はどうすればいいんだ?)」
夜は更けていく。
使徒襲来まであと3週間。
後書きのようなもの
やっと書けた、と思っているシュウジです。
ちょっと〜術士の力〜はスランプ気味だったんですがようやく書けました。
さて次は第四使徒シャムシェル編ですよ〜
だんだん世界観も明かしていきます。
感想良かったらお願いします。